10/13/2013

日向大祐さんのシアトリカルマジックライブ「コラージュ」

日向大祐さんのシアトリカルマジックライブ「コラージュ」を観てきました。

もう四回目の公演だそうです。日向さんにお会いするのは
クレストクラブに一緒に入っていたとき以来になると思います。
一緒と言っても同じ日に入るわけではないのでたまたま私が六本木、
日向さんが銀座のクレストクラブだったときに会って以来です。
顔の輪郭と当時の髪型が似ているのかクレストのお客様から写真を見て
「日向さん?」と間違えられることも数回ありました。
毎回否定して説明するのも面倒だったので、
今にして思えばたまには肯定しても良かったかもしれません。
さて、私も細いと言われることが多いですが、
今日、久しぶりに日向さんを見て最初に思ったのが「細っ!」でした。
で、感想ですが、まだこれからご覧になる方もいらっしゃると思いますので
内容の細部には触れないように書いてみたいと思います。
と言っても、映画や他の分野の感想を完全に観客の位置から書くのと違って
あまり偉そうなことを書くと、書きながら自分って何様? と思ってしまうのですが
そこには気付かないふりをしつつ書いてみますと、
まずはちゃんと音響、照明、映像、場内の専業スタッフを
確保してのワンマンライブを成し遂げるというのがそもそも凄いなぁと思ってしまいます。
そしてマジックは危なげな点がなく安心して見ていられます。
これ、案外重要なところで、読んでる方の中にはそれって最低限必要なレベルでは?
と感じる方もいらっしゃるでしょうが、マジックのライブにおいて、
出演者が何か新しいものをやろうとキャパを超えてしまったり
本番数日前に浮かんだアイディアを十分な準備期間なしに入れたくなったり
マジックは何とかこなせるものの余裕がないのが見ていてみんなに伝わってしまったり、と
まぁ、そんな状況に陥らせてしまう魔物がこの世界には住んでいるようなのです。
そんな中で、マジックにはしっかりと安定感があり表現したいテーマの中で
マジックが生きるように配置するという使い方は、
安心して観客として楽しむことが出来ました。
また、日向さんが一人でシーン毎に複数のキャラクターを演じ分けるのですが
声の雰囲気から話し方まできっちり演じ分けていて
このあたりは芝居の素養もあるが故なのだなぁ、と思いました。
ちなみにマジックに過剰な演出を付けてしまい演技力のキャパを超え、
学芸会チックなものになってしまうというのもありがちな罠です。
そうそう、芝居と言えば、私、中学生の頃、演劇部でした。
・・・と、無駄なアピールをしてみました。
さておき、日向さんの場合は完全な別人格を演じ分けていましたし
それが見ていて全く気恥ずかしくならない、しっかりしたものでした。
このライブはマジックショーと聞いたときに一般的にイメージするような
マジックの羅列ではなく、一つのテーマに基づいて色々なキャラクターを演じ分けながら
その中でマジックを披露していくわけです。
他でマジックを観たことがある人にとっても新鮮なマジックライブだったと思います。
最後の方でプロジェクターを(仮想的に)二面使って演じるマジックがあります。
私も何年も前から同種のテーマでのマジックを演じていて、
その後、同じテーマで数作品作り、その過程でプロジェクターをあのように使うことの
演出上のメリット、マジック的なメリットは色々と考えたことがあります。
で、今回、久々に他の人の作品を観て思考が刺激され、
ここはこうしたらどうなるのかなぁ、などと頭をよぎったのですが、
さすがにそれを書いてしまうとマジックの内容どころか
手法にまで触れてしまうのでさすがにここには書けないなぁ、と。
ご本人とお話しする機会があれば面白い思考実験になるかもしれません。
とここまで書いて、やはり例の「自分って何様?」ってフレーズが頭に浮かぶわけですが。

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